株式会社スマート保険プラン  代表取締役 大関貴雅
「継」の志に迫る。

あなたにとって「志」とはなんですか?

私にとっての志とは、「相手の立場に立って考えること」です。
ただ単に相手の気持ちを想像するのではなく、自分が本当にその人の立場だったらどう感じるか、何を求めるのかを考えることを大切にしています。
人はそれぞれ異なる価値観を持っています。その価値観を汲み取りながら、「この人にとって最善の選択は何か」を想像し、話したり、提案したり、相談に乗ったりする。
仕事でもプライベートでも、私は常にその姿勢を心がけています。
志とは、単に「相手を思いやる」という言葉にとどまらず、もう一歩踏み込んで「その人の視点に寄り添い、行動する」こと。その実践こそが、私にとっての志です。

Q1 志を漢字一字で表してください

私の志は「継」です。
「継続は力なり」という言葉がありますが、僕自身、この考え方を大事にしています。
自分の思いや考えを継続していくことができれば、業界ももっと良くなるはずだと思うんです。正直なところ、保険業界はまだまだ課題が多く、必ずしもクリーンとは言えません。でも、社員や同業者が良い考え方を持ち続け、行動に移していければ、業界全体も少しずつ変わっていくのではないでしょうか。
継続していきたいものとしては、保険会社・代理店・お客さま、この三者のバランスを挙げたいです。本来は三方よしであるべき関係が、今は崩れてきている。
保険会社は利益率を上げるために施策を強め、そのしわ寄せがお客さまや代理店に及んでいるのが現状です。本来であれば、10年かけて少しずつ変えていくべきところを、一気に変えてしまったことで不信感が生まれてしまった。僕は、このバランスを少しでも取り戻すことが大切だと思っています。
私の志、「継」を色で表すと黒・緑・赤・スカイブルーと自然や生命を象徴し、人を包み込む広大な自然を想像します。温度感は「常温」。家族のように当たり前にそばにいて、失った時に大切さに気づく。そんなイメージです。重さは鉄の橋のように適度な重量感。軽すぎず、しっかりと地に足をつけた強さを持つイメージです。

Q2 事業内容
①WHAT
②WHY
③HOW

① WHAT
会社が存在している意義 / 何を解決するための誰のための事業なのか

私たちの事業は、保険の「見えにくい部分」を明らかにし、お客さまが納得して選べる環境をつくることを使命としています。
営業マンの都合による商品提案ではなく、お客さま一人ひとりにとって最適な選択を支援すること。そして、将来を担う人材と共に学び合い、健全な業界づくりを目指しています。

②WHY
その会社、事業はなぜ重要なのか

保険はいまだに複雑で分かりにくく、多くの人が営業マン任せになってしまう現状があります。
私は保険をもっと「身近でわかりやすいもの」にしたいと考えています。その原点は、父が保険業界に携わっていたこと、そして私自身が交通事故を経験し、父の対応に救われたことでした。「担当者の存在はお客さまにとって非常に大きい」と実感し、自分がその役割を担い、業界をよりクリーンに導こうと決意しました。

③HOW
どのように実現するのか

まず毎月発行している「ぜきちゃん新聞」を通じて自身の人柄を発信し、身近な存在として信頼を築いています。
さらに、建設や不動産といった他業種と関わりを持つことで接点を広げ、自然に保険の提案へとつなげています。これにより、保険を必要とする人だけでなく、幅広い人々との関係性を築ける仕組みをつくっています。
また、同僚や次世代の営業マンにも「保険を売るために枠をつくるのではなく、お客さまの状況に合わせて保険を当てはめる」という姿勢を伝えています。
その根底にあるのは「三方よし」の考え方。保険会社・代理店・お客さまが共に納得し、幸せになれる提案を重ねることで、業界を少しずつでも健全にしていきたいと考えています。

Q3 志事をする上で感じている社会課題を教えて下さい

私が志事をする上で感じている社会課題は、「正しい情報の格差」です。東京では情報があふれていますが、一歩地方に入ると保険に関する情報が十分に届いていない現状があります。
そのため、限られた知識しか持たない営業マンの言葉を鵜呑みにし、最適ではない保険に加入してしまうお客さまも少なくありません。
さらに、業界内にも課題があります。知識や向上心のない営業マンが、自分の手数料を優先して商品を勧めるケースが多く、本当にお客さまに必要かどうかを考えていないことです。
結果として「よくわからないけど入っておくもの」として保険が扱われ、後悔につながる契約が生まれています。
私は、地域や立場に関係なく、誰もが正しく最新の情報を得られる環境をつくりたい。そしてお客さま自身が納得して選択できるよう支援することが、業界をより健全にし、社会にとっても大切なことだと考えています。

Q4 上の社会課題の中で解決に向けて取り組んでいること、取り組んでいきたいことがあれば教えて下さい。また、解決に向けて良い愛dea(アイデア/愛のある発想)があれば教えてください

私が取り組んでいることの一つは「セカンドオピニオン」としての役割です。
保険業界は仕組みが複雑で、お客さまが営業マンの言いなりになってしまうことも多い。だからこそ、私は「正しいご意見番」として、中立的な立場から情報を伝えたいと考えています。
そのために、東京だけでなく他県にも出向き、地域の人々と直接つながる活動をしています。自治体の枠組みに縛られるのではなく、地元の居酒屋やコミュニティに通い、人柄を知ってもらいながら自然に信頼関係を築く。これを私は「一人飲みマーケティング」と呼んでいます。こうして得られたつながりを通じて、正しい知識や考え方を少しずつ浸透させていきたいのです。
また、セカンドオピニオンとして寄せられる相談には、メリットもデメリットも含めて正直に伝えています。強引に契約を取るのではなく、「今のままで良い」と助言することもあります。その姿勢が信頼につながり、地域や世代を超えて相談が増えています。
今後は、志を同じくする営業マンの仲間を各地で見つけ、ネットワークを広げたいと考えています。私一人では届かない地域も、信頼できる仲間と連携すれば、より多くの人に正しい情報を届けられる。これこそが「愛dea(愛のあるアイデア)」であり、業界をクリーンにしていくための取り組みだと思っています。

Q5 今後の展望を教えてください

私の今後の展望は、保険にとどまらず、不動産や建設といった分野にも事業を広げ、会社の収益基盤を強化することです。
宅建士の資格取得にも取り組み、事業の幅を広げることで、社員や仲間の雇用を安定させたいと考えています。
会社の規模はあくまで少数精鋭を維持したいと思っています。現在は私と父、スタッフ2名の4人体制ですが、今後は営業担当など数名を加え、目の届く5人程度のチームが理想です。その中で信頼できる人材と共に、お客さまに寄り添いながら事業を継続していきたいです。
また、仲間や同業者とのつながりを全国、さらには海外にまで広げ、時代ごとの価値観を取り入れながら、柔軟に変化し続けたいと考えています。保険を軸にしながらも、建設や不動産、中古車など多様な事業とのネットワークを築き、「お客さまに本当に必要なものを届ける」ことを実現していきたいです。
営業という仕事は、私にとって職人に近いものです。現場のことを理解し、お客さま一人ひとりに合わせた提案をすることが重要だと思っています。営業力というよりも、自分の経験や知識をどう活かすかが本質です。
だからこそ、これからも自分の強みを磨きながら、保険業界を少しでもクリーンに、そして安心して任せてもらえる存在であり続けたいと考えています。

Profile

1980年
埼玉県川口市出身
ハンドボールのスポーツ推薦で川口工業高校に入学。その間アルバイトではガソリンスタンドやダイニングバーで活躍。
その後新明和エンジニアリング(株)(現在、新明和工業(株))に入社し、機械式駐車設備のメンテナンス、工事など現場作業に10年間携わる。

28歳の時に脱サラし、自分の稼ぎは自分で作りたくなり保険業界へ入る。
三井住友海上火災保険(株)のインシュアランスコンサルタントになる。
2013年に、父と一緒に(株)スマート保険プランを設立し、法人として独立。

元々培った建設業界、飲食業界などブルーカラーを得意として、損害保険 生命保険の見えるかをモットーに現在まで継続をさせていただいています。
今後は、保険業を生業とする人達に後世に続く経験と知識を伝承できるように邁進します。

WEB サイト

書「継」への想い

― 「継」続は力なり ―

「継」という字には、途切れることなく受け継ぎ、つなぎ、未来へと紡いでいく力が宿っています。
「自分の強みを磨きながら、保険業界を少しでもクリーンに、そして安心して任せてもらえる存在であり続けたい」
大関さんのその想いが次の世代へと受け継がれていく姿を一筆に託しました。

大関さんの掲げる「継続」の志。それは業界をより健全にし、人々の暮らしを守り続ける力となる。

継がれる想いが未来を形づくり、社会を温かく支えていくこと。そんな優しさと力強さを感じました。

人の想いを継ぎ、志を継ぎ、そして社会をより良くしていくことを願って「継」を表現致しました。

書道家 早矢加